Thursday, August 30, 2018 11:08 AM

トランプ氏、中国責任と明言 北朝鮮の非核化停滞

 トランプ大統領は29日、北朝鮮の非核化停滞の原因を中国の責任と明言した。しかし、トランプ氏自身が6月の米朝首脳会談で朝鮮戦争の終戦宣言への早期署名で金正恩朝鮮労働党委員長と密約を交わした疑いも浮上し、責任転嫁の色合いも濃い。米政府は終戦宣言よりも非核化を優先する姿勢を崩しておらず、交渉は袋小路に陥っている。

 トランプ氏は29日、ホワイトハウスの会合で、北朝鮮に影響力を持つ中国が「米国と北朝鮮との関係を難しくしている」と非難した。米財務省は最近、中国が国連制裁違反となる中朝間の密輸の取り締まりを緩めたとみて、再び中国企業への制裁を強化している。

 米朝首脳会談の肝は金氏が「完全非核化」に同意した点だが、米政府当局者は取材に「金氏は核放棄の戦略的決断をまだ下していない」と言及し、首脳会談で約束した通りに非核化が進んでいないと認めた。(共同)