Thursday, August 30, 2018 11:09 AM

日中、反保護主義で一致 米政権念頭に協力

 麻生太郎副総理兼財務相は30日、訪問先の北京で、中国の財政担当である韓正筆頭副首相、米中貿易交渉や金融分野を担当する劉鶴副首相らとそれぞれ会談した。会談後に記者団の取材に対し、トランプ政権を念頭に「保護主義的な貿易政策はどの国も利さないとの考えで一致した」と述べ、日中両国で協力して対応していく考えを表明した。

 同行筋によると、麻生氏は両副首相との会談で、世界貿易機関(WTO)協定の範囲内で保護主義的な政策に対応していくべきだと主張。貿易を巡る米中の報復合戦には警戒感を示したという。中国国営中央テレビによると、韓正氏は会談で「ルールに基づく多国間貿易体制を日本と共に守りたい」と話し、麻生氏に連携を呼び掛けた。

 一連の会談では、10月にも開かれる日中首脳会談に向け、通貨交換協定などの金融協力を進めていくことでも合意した。(共同)