Friday, August 31, 2018 10:53 AM

要求膨張、102兆円後半 来年度予算、初の大台か

 財務省は31日、各省庁からの2019年度予算の概算要求を締め切った。基本的な経費を扱う一般会計の要求総額は過去最大の102兆円台後半に膨張。医療などの社会保障や防衛費が最高額になったほか、借金返済に回す国債費が全体を押し上げた。歳出抑制額の目安を設けないなど肥大化の歯止めを欠き、12月の編成後には当初予算で初めて100兆円の大台に乗る可能性が高まった。

 19年10月の消費税増税に伴う景気対策や、幼児教育無償化などの費用を編成過程で上積みすることも拡大要因になる。来夏に参院選を控えた与党の歳出圧力は強く、暮らしに必要な経費を賄い、財政健全化にも配慮するやりくりは険しそうだ。

 要求段階の100兆円超えは5年連続。国・地方の政策経費は78兆円前後に上り、省庁別では厚生労働省が18年度当初予算比2.5%増の31兆8956億円を占めた。他省庁分を含む社会保障費は、高齢化で医療や介護などの給付が増えて約6000億円多い32兆円超となり、財務省は査定で抑制する方針だ。(共同)