Tuesday, September 11, 2018 10:54 AM

米、人権で中国制裁検討 ウイグル族不当拘束巡り

 ニューヨーク・タイムズ電子版は10日、中国政府が新疆ウイグル自治区の収容キャンプで多くの少数民族ウイグル族を不当に拘束しているとして、米政府が中国政府当局者7人や企業に対する経済制裁を検討していると報じた。実施されれば、中国の人権問題を巡ってトランプ政権が踏み切る初の大規模制裁となる。

 トランプ大統領はこれまで人権問題で中国を非難することに消極的だった上、「貿易戦争」で冷却化する中国との一層の関係悪化を招く恐れもあり、政権内で慎重に議論しているとみられる。

 国連人種差別撤廃委員会は8月、中国に対する審査報告書で推定数万人から100万人以上のウイグル族などのイスラム教徒がテロ対策名目で不当に長期間、収容キャンプに拘束されているとの報告が多く寄せられていると懸念を示し、直ちに解放するよう勧告した。これに対し中国政府は「恣意的な拘束は一切ない」と否定している。(共同)