Thursday, August 25, 2016 10:04 AM

全国8000カ所に拠点給油所 大災害時、自家用車に対応

 経済産業省が、大規模災害で停電しても自家用車の給油ができるようにするため、全国8000カ所のガソリンスタンドを拠点給油所に指定し、自家発電機を整備する方針であることが25日、分かった。国が自家発電機の購入費を全額補助する。災害時の給油に伴う混乱を解消するのが狙いで、所在地を可能な限り事前に公表する。

 全国3万2000カ所の給油所から、公募などにより災害時に営業することを条件に「住民拠点サービスステーション(SS)」に順次選定する。4年程度かけ、地域に偏りがないよう配置していく考えだ。2016年度第2次補正予算案に関連経費61億円を計上。17年度予算の概算要求にも約25億5000万円の追加費用を盛り込む。

 災害時の給油を巡っては、東日本大震災時の混乱を踏まえ石油備蓄法を改正。警察署と消防署までの距離が半径1キロ以内といった基準で、自家発電機を備えた「中核SS」を約1600カ所指定した。パトカーや救急車などの緊急車両への優先給油を前提としており、中核SSの所在地は一般に公表されていない。(共同)