Friday, August 26, 2016 9:41 AM

マイラン、患者の負担軽減へ〜アレルギー薬の高騰問題で

 後発医薬品(ジェネリック)大手マイラン(Mylan、ペンシルベニア州)は25日、急性アレルギー反応の緩和剤「エピペン(EpiPen)」を購入する一部の患者の自己負担を軽減すると発表した。連邦議員らが薬価高騰を批判し、同社に値下げを要請するとともに公正取引当局に対応を促していた。

 エピペンは命の危険を伴う急性アレルギー反応アナフィラキシーを緩和するエピネフリン注射薬。マイランはエピペンの権利を取得した2008年に100ドルだった2本1組の薬価を現在600ドルに引き上げている。

 ロイター通信によると、マイランの負担軽減策は、現金購入者または民間保険加入者のコペイメント(定額自己負担)補助を100ドルから300ドルに引き上げる内容。また、低所得者支援制度の加入要件も緩和する。ただし薬価そのものは据え置き、公的保険に対する措置はない。

 エピペンの価格高騰には民主、共和両党から批判が高まり、チャック・グラスリー上院議員(共和)はマイランのヘザー・ブレッシュ最高経営責任者(CEO)にあてて値上げの理由を尋ねる書簡を送っていた。エイミー・クロブシャール上院議員(民主)は、連邦取引委員会(FTC)に調査を要請していた。