Thursday, October 04, 2018 10:51 AM

移民「不寛容政策」で混乱 米、分離拘束で親子不明

 トランプ政権が今春に打ち出した「不寛容政策」を巡り、現場で取り締まりなどを担当した各部門に情報共有システムがなく、分離拘束した移民の親子の行き先が分からなくなるなど、混乱が続いていることが3日までに明らかになった。国境警備を管轄する国土安全保障省(DHS)の監察官が報告書を発表した。

 米メディアによると、約3000人の子どもが親と離れ離れに拘束され、現在も数百人が再会できない状況。野党民主党や人権団体が反発を続けており、11月の中間選挙にも影響を与えそうだ。

 報告書によると、監察官はテキサス州の拘留施設などで約50人の担当者や10人以上の移民らから状況を調査。DHSは政権が表明した政策で生じる結果に「十分な準備をしていなかった」と結論付けた。DHS傘下で取り締まりを担当する税関・国境警備局(CBP)や移民・税関捜査局(ICE)なども移民らの情報を共有できず、親子の身元確認ができなくなったとした。(共同)