Friday, October 05, 2018 11:00 AM

在学中に司法試験受験可能 法科大学院、法務省検討

 法科大学院を修了しなければ受験できない司法試験について、大学院最終学年に在籍する学生も受験できるよう、法務省が制度改正を検討していることが5日、分かった。また中教審の法科大学院特別委員会は同日、大学の法学部で3年、法科大学院で2年の計5年間学べば修了となる「法曹コース」の制度設計案を大筋で了承した。

 これらの制度が実現すれば、現行より1年以上早く司法試験の受験資格を得られる。経済的、時間的負担を減らして優秀な学生を確保し、法科大学院離れに歯止めをかける狙いがある。法務、文部科学両省は早ければ秋の臨時国会に関係法令の改正案を提出。法曹コースは2020年度に法学部2年生になる学生から対象とし、23年の司法試験から大学院在籍生の受験を可能としたい考え。

 現行では司法試験の受験資格は、法科大学院修了生か、経済的な事情で法科大学院に進学できない人を対象とした予備試験に合格した人に限られる。大学院在籍生も受験できるようにするのに合わせ、毎年5月に始まり、9月に合格者を発表している司法試験の日程や、司法試験合格者を対象とした司法修習の時期の変更も検討する。(共同)