Friday, October 12, 2018 10:28 AM

米中摩擦「当事国で解決」 G20、対応策示せず

 インドネシア・バリ島で開かれていた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が12日午後、2日目の討議を終えて閉幕した。米中の貿易摩擦への対応策は示せず、記者会見した議長国アルゼンチンのドゥホブネ財務相は「G20は貿易摩擦の議論の場を提供できるが、解決は当事国間でなされるべきだ」と述べた。各国で同時株安が進むなど世界経済のリスクが高まる中、金融市場の安定に向け協調して取り組むことを確認。共同声明の採択は見送られた。

 ドゥホブネ氏は「世界経済の安定のため、協力関係をいっそう強める必要があるとの認識で一致した」と成果を強調。世界貿易は成長の重要な原動力だとして「貿易摩擦は解決する必要性があるとの認識は共有した」とも説明した。

 麻生太郎財務相は閉幕後に記者会見し、新たな危機が発生した際も「過去の経験を生かすことができる」と述べ、G20として結束が可能との認識を示した。(共同)