Monday, October 15, 2018 10:24 AM

海賊版対策、報告見送り 両論併記に反対根強く

 海賊版対策を検討する政府の有識者会議は15日、事務局から示された中間報告書修正案について、反対論が根強いためとりまとめを見送った。会議は無期限で延期となった。政府の会議で最後まで意見がまとまらないのは異例。政府はことし4月に強制的に閲覧を止める「接続遮断(ブロッキング)」の法制化方針を打ち出しているが、今後の行方は不透明となった。

 修正案では、接続遮断の法制化について賛否両論を併記した。事務局はこの日のとりまとめを目指したが「両論併記では法制化につながる」として反対の声が噴出した。

 会議では、著作権侵害の拡大阻止へ接続遮断を求める出版業界の委員と、憲法が定める「通信の秘密」を侵すと懸念を抱く通信業界が対立した。一部でも接続遮断に前向きな記述があれば、政府が法改正作業を進めると反対派は警戒してきた。(共同)