Friday, October 26, 2018 10:11 AM

7000人「安全な暮らしを」 苦境訴え、米国目指す

 「戻れば殺される」「安全な暮らしがほしい」。うだるような暑さの中、治安の悪いホンジュラスを逃れてきた男女が苦境を訴えた。米国を目指す移民キャラバン(集団)の出発から約2週間がたち、メキシコに到達した移民は7000人超に。しかし、中間選挙を控えて支持固めを図るトランプ大統領は「(集団に)犯罪者や中東出身者が含まれている」と危機感をあおり、徹底阻止する構えだ。

 米国から数千キロ離れたメキシコ南部チアパス州ピヒヒアパン。約4000人の移民集団の大半は女性や子供で、ほとんどが手ぶらだ。「この子たちに良い生活をさせてやりたい。犯罪集団の脅迫を受けながら生きるのはごめんだ」。オダニ・メンデスさん(29)は交際する女性(34)の3〜12歳の子ども4人が遊ぶ姿を眺めながら話した。女性を含め6人で母親が住む米東部ボストンを目指す。

 キャラバンが、世界最悪レベルの危険都市として知られるホンジュラス北西部サンペドロスラを出発したのは13日。人権活動家の男性がフェイスブックで呼び掛け、約1000人が参加、人数が増え続けた。(共同)