Tuesday, October 30, 2018 10:28 AM

米軍5200人国境派遣 移民集団阻止へ警備支援

 トランプ政権は29日、中米から米国を目指して北上する移民集団の入国を阻止するため、米軍約5200人をメキシコとの国境地帯に派遣すると発表した。武装して派遣されるが、任務は国境警備要員の輸送や医療、バリケード設置などの後方支援になる。

 当初報じられた800人程度を大幅に上回る規模。1週間後に中間選挙を控え、ユダヤ教会堂で起きた銃乱射事件など憎悪犯罪が相次ぎ、分断をあおるようなトランプ大統領の言動に責任の一端があるとの批判が出ている。大規模な米軍投入には、移民集団の脅威を強調し、国民の目先をそらす選挙対策の側面がありそうだ。

 米軍高官は29日の記者会見で、約800人が既に国境に向けて出発し、今週末までに約5200人が配置されると説明した。米国境警備当局高官によると、移民集団は約3500人で現在メキシコ南部にいる。これとは別に推定3千人の移民がグアテマラのメキシコ国境地帯に集まっていると指摘し「不法入国は許さない」と強調した。(共同)