Monday, November 05, 2018 9:28 AM

大戦終結100年で国内歴訪 仏大統領、政権浮揚狙いも

 フランスのマクロン大統領は4日、第1次大戦終結から100年となる11日に向け、国内東部や北部の戦跡や関係地の歴訪を開始した。10日までの訪問地は11県にわたり、昨年の就任後最長とされる国内出張。支持率が低下する中、各地で国民と交流して関係を再構築し、政権浮揚を図る狙いもある。

 4日は、戦火を交えたドイツとの国境に位置する東部アルザス地方のストラスブールで、ドイツのシュタインマイヤー大統領と共に記念コンサートを鑑賞した。アルザスと隣のロレーヌ地方は1871年、普仏戦争に勝利したプロイセン(ドイツ)領となり、第1次大戦後にフランスへ返還された。両国の和解を象徴する意味合いがある。

 ルモンド紙によると、予定される激戦地ベルダンや戦死者墓地などへの訪問について、大統領府当局者は「命を落とした兵士らの戦いに意義を付与する」と説明。発言が「上から目線」などと批判されるマクロン氏は、「一兵卒」に敬意を示し、イメージを改善したい考えだ。(共同)