Wednesday, November 14, 2018 9:53 AM

日露、平和条約交渉加速 56年共同宣言を基礎

 安倍晋三首相は14日午後(日本時間同)、シンガポールでロシアのプーチン大統領と会談し、1956年の日ソ共同宣言を基礎に、平和条約締結交渉を加速させることで一致した。首相が年明けにも訪露し、プーチン氏と会談することでも合意した。北方四島での日露共同経済活動についても協議した。プーチン氏が前提条件なしの平和条約締結を提案してから初の公式会談となった。

 日ソ共同宣言は、平和条約締結後に歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すと明記した。首相は2島先行返還も選択肢に交渉を進めていくことを示唆した可能性がある。

 首相は会談冒頭で「重要な平和条約締結の問題についてしっかりと議論したい」と述べた。プーチン氏は「あなたが重視していることも含め、あらゆる協力関係について協議できることをうれしく思う」と語り、北方領土問題の協議に応じる姿勢を示した。「これまで数年にわたり続いてきた対話を、さらに続けられると期待している」とも話した。(共同)