Tuesday, August 30, 2016 5:48 PM

「見たことのない花火を」 東京五輪で打ち上げ目指す

 秋田県大仙市で昨年開かれた「第4回全国女流花火作家競技会」で優勝した静岡市の高橋美帆子さん(32)は、各地の大会を飛び回りながら、新しい花火の開発に取り組んでいる。「誰も見たことないものを作りたい」。夢は、自ら製作した花火が2020年東京五輪の開会式で打ち上げられることだ。

 大学時代に訪れた花火大会で、夏らしい雰囲気を彩る夜空の大輪に魅入られ「打ち上げる側にまわりたい」と東京の花火会社に就職した。現在勤める花火製造会社イケブン(静岡県藤枝市)は、伝統技術にコンピューターを取り入れ、異なるタイミングで光を放つ「時間差発光」を開発するなど、業界屈指の技術力を持つ。

 「伝統の技と新しいものが合わされば、可能性は広がる」と高橋さん。花火が開く瞬間をパソコンでシミュレーションし、自らも火薬を調合する。優勝した競技会では、点滅の種類の多さと創造性の高さが評価された。(共同)