Wednesday, November 21, 2018 9:25 AM

「米国第一」で幕引き サウジ記者殺害で米政権

 米国在住だったサウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏の殺害事件で、トランプ米大統領は20日、米国の国益を最優先する「米国第一主義」を理由に、殺害への関与が疑われるサウジの最高権力者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の責任を追及せず幕引きを図る姿勢を鮮明にした。

 ホワイトハウスで記者団から自国情報機関よりサウジを信用するのかと問われたトランプ氏は「サウジは米国から多くの物を買ってくれる」「関係を切れば原油価格が跳ね上がる」などと述べ、慎重姿勢を正当化。「全ては『米国第一』のためだ」と語った。

 ポンペオ国務長官も記者会見で「中東は特にやっかいな世界だ。中東での米国人の安全を守らなければならない」と対サウジ関係の重要性を強調した。

 両氏とも、これまで説明を変遷させてきたサウジに真相解明を求める言葉は口にしなかった。(共同)