Friday, December 14, 2018 9:01 AM

5Gの経済効果、ミリ波提供で高まるとGSMA

 高速大容量の第5世代移動通信(5G)に適した超短波の周波数帯は、ロボットなどの通信に使われれば向こう15年間に世界で5650億ドルの経済効果をもたらす可能性があるとの見通しを、携帯通信の業界団体GSMAが発表した。ただし、そのためにはまず使えるミリ波帯の提供で各国が協調する必要があるという。

 ロイター通信によると、韓国や米国など、一部の国は早くから通信業者にミリ波帯の使用を許可して技術の実用化に向けた試験の場を提供してきたが、その他の国にとっては2019年にエジプトで開催される世界無線通信会議(WRC)が重要になる。GSMAのブレット・ターナツァー氏は「国際的な手続き統一が規模の経済につながり、コストを下げ、世界的展開を加速させる」と話す。

 通信ネットワーク業者は、テクノロジー会社によるチャット・アプリや度を超えた動画ストリーミング・サービスの提供で売り上げが落ちている一方、ネットワークのアップグレードにコストがかかっているため株価が下落している。しかし業界は、5G接続サービス業者としての将来性のほか、産業オートメーション、遠隔手術、バーチャル会議といったサービスの可能性に注目している。