Thursday, December 20, 2018 9:29 AM

引退議員、米政治を憂慮 共和、トランプ党化加速

 来年1月に新議会が開会する前に、ライアン下院議長ら引退する共和党議員が演説し、党派対立が激化する米政治の現状に憂慮を示した。トランプ大統領への名指しは避けたが、対立を助長する政治手法に苦言を表明。ただ、共和党は中間選挙で勝利した親トランプ派の議員が続々と就任する予定で「トランプ党化」は止まらない情勢だ。

 「政治を壊そうとする力が解決の力より目立っている」。今期限りの議員引退を決めて中間選挙に出馬しなかった共和党の有力者ライアン氏は19日、議会図書館で演説し、民主党との対立先鋭化に懸念を示した。対立が「技術によって増幅されている」と指摘し、トランプ氏にツイッターで政敵を攻撃しないよう暗にくぎを刺した。

 トランプ氏批判の急先鋒で中間選挙出馬を見送ったフレーク上院議員は13日、「今は普通の時代ではない。民主主義への脅威は現実だ」と演説。共和党初の黒人女性下院議員でトランプ氏の不法移民政策を批判してきたラブ氏は中間選挙で敗北した際、トランプ氏の政治手法に「真心の人間関係はない」と非難した。(共同)