Thursday, September 01, 2016 10:01 AM
パルミラ遺跡、修復に希望 シリア研究者が被害報告
過激派組織「イスラム国」(IS)によって多くの建造物が破壊されたシリアで、世界遺産パルミラ遺跡の調査を行ったシリア古物博物館総局のアハメド・ディーブ博士らが1日、奈良県立橿原考古学研究所(橿原市)で被害状況を報告した。
ディーブ博士は主にベル神殿など13カ所の遺跡に被害があったといい、破壊前後の写真を示しながら説明。「全体的に予想より良い状態で残っており修復に希望を持っている。ベル神殿は、橿考研が行った3D計測で基礎情報が得られるので、復元に役立つ」と述べ、建造物のデータ収集の重要性を訴えた。
博士によると、シリア政府がISからパルミラを奪還した直後の今年4月、博士の調査チームとポーランドの調査協力隊が初めて現地に入り、パルミラ博物館で破壊された収蔵物200点以上をシリアの首都ダマスカスの博物館などに移送した。(共同)
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