Thursday, January 17, 2019 9:23 AM

老舗ホテルに防空壕跡 ベトナム戦争の記憶伝える

 ベトナムの首都ハノイの老舗ホテル「ソフィテル・レジェンド・メトロポール・ハノイ」で、ベトナム戦争の記憶を伝える防空壕跡の見学ツアーが毎日実施されている。米軍の空爆を受け、反戦運動を展開していた米国の著名女優らも逃げ込んだ。知る人ぞ知る史跡探訪は宿泊客限定。欧米の観光客を中心に参加者は引きも切らない。

 ホテルはフランスの植民地時代の1901年に開業。ハノイでは数少ない国際水準のサービスを提供するホテルとして長く知られ、一時は国営となり「トンニャット(統一)ホテル」の名で呼ばれた。現在はフランスのホテルチェーン系列。格式の高さは今もハノイ屈指でトランプ米大統領も2017年に宿泊した。

 宿泊客がくつろぐプールとバーの間にひっそりと設けられた階段を下りると防空壕跡の入り口がある。「頭をぶつけないよう気をつけて」。女性ガイドのハン・ティ・タイン・フエンさん(57)に濃緑色のヘルメットを渡された。(共同)