Thursday, February 07, 2019 9:06 AM

W杯共催の機運上がらず ア杯サッカーで対立感情

 1日までアラブ首長国連邦(UAE)で開かれたサッカーのアジア・カップは、2022年にワールドカップ(W杯)を開催するカタールの初優勝で閉幕した。大会期間中は両国間の対立感情が噴出し、カタール断交問題の深刻さが露見。22年W杯は近隣諸国での一部開催も模索されるが、和解進展と共催機運醸成の期待は見事に裏切られた。

 昨年の平昌冬季五輪は開催国の韓国が北朝鮮との合同チームを結成するなど「南北融和」を演出した。国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長は22年W杯の湾岸諸国共催に前のめりで「サッカーが橋渡しになる。奇跡を起こせる」と主張してきた。

 だがアジア杯はUAEやサウジアラビアなど4カ国がカタールのテロ組織支援を理由に一昨年6月から続ける断交が影を落とし、カタールがUAEを4-0で退けた1月29日の準決勝は険悪なムードに包まれた。試合前にカタールの国歌が流れると大ブーイング。試合中も客席からカタール選手めがけて物が投げ込まれるなど混乱した。(共同)