Wednesday, February 13, 2019 9:57 AM

デブリ「取り出せる」 2号機先行実施の可能性

 東京電力は13日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器内で溶け落ちた核燃料(デブリ)に触れて、硬さなど性状を確かめる初めての調査を実施し、デブリの可能性がある小石状の堆積物を持ち上げることができたと明らかにした。東電はこれらを格納容器の外部に取り出せるとの認識を示した。格納容器側面の貫通部からパイプ型の機器を挿入し、2本の「指」が開閉する遠隔操作の装置を使って調べた。

 30〜40年かかるとされる廃炉作業の中でも最難関のデブリ取り出しの実現に向けた一歩。炉心溶融(メルトダウン)が起きた1〜3号機のうち、2号機から先行して取り出す可能性が高まった。

 調査は同日午前7時ごろから午後3時すぎにかけ実施した。格納容器内は極めて放射線量が高いため、遠隔操作できる装置を使用。原子炉圧力容器の真下にある格子状の作業用足場の脱落部分から、パイプ先端の装置をケーブルで格納容器の底までつり下ろし、6カ所で堆積物に接触させた。(共同)