Wednesday, February 13, 2019 9:58 AM

英、税関手続き簡略化へ 合意なき離脱で時限措置

 英政府は、英国が欧州連合(EU)と協定を結ばないまま離脱期日を迎える「合意なき離脱」に備え、トラックやフェリーでEUから製品を輸入する際の税関手続きを簡略化することを13日までに決めた。合意なき離脱に伴う物流の混乱を緩和するための時限的措置だが、事務作業が複雑だとして運送業者からは反発も出ている。

 離脱予定日は3月29日。英国が関税に関してEUと取り決めをしないまま離脱した場合、英EU間では税関検査などの手続きが必要となる。このため英仏海峡トンネルやドーバー海峡付近の路上で輸入製品を積んだトラックが長蛇の列を作り、製品輸送が大幅に遅れたり、生産活動に支障が出たりする恐れがあると指摘されている。

 手続き簡略化は、英政府に事前登録した業者が対象。英BBC放送によると、フェリーは出港の2時間前、トラックの場合は1時間前までにインターネットで簡易申告書を提出する。国境でそれ以外の申請手続きはせず、業者は、商品が目的地に届いたことを事後報告し、後日関税を支払う仕組みとなる。(共同)