Monday, February 25, 2019 9:20 AM

政府、米朝会談へ情報収集 トランプ氏の譲歩警戒

 日本政府は25日、2度目の米朝首脳会談に向けた情報収集を本格化させた。開催予定地のベトナム・ハノイに入った外務省幹部が、会談に同席する米当局者との接触に努めている。非核化交渉でトランプ大統領が譲歩するとの観測も出る中、米側に「対北朝鮮制裁の緩和は時期尚早」(政府筋)とする立場を重ねて説明し、認識の共有を図りたい考えだ。

 外交筋によると、ハノイに派遣された外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は、同じく現地入りした米国のビーガン北朝鮮担当特別代表と意思疎通を図る。トランプ氏が非核化に向けた具体的措置を北朝鮮にどの程度迫るのか、感触をつかむ狙いがある。

 27、28日の米朝会談を巡り日本政府は、トランプ氏が米本土に届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)だけでなく、日本を射程圏に置く中距離弾道ミサイルについても、強い姿勢で破棄を迫ることを期待している。制裁の扱いを巡っては、非核化への道筋が付かない限り着実に履行するとした日米の基本方針をトランプ氏が維持するかどうか見極める。(共同)