Monday, February 25, 2019 9:20 AM

首相「移設先送りできず」 沖縄側、辺野古中止要求

 安倍晋三首相は25日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設を巡り、県民投票で名護市辺野古沿岸部の埋め立てに「反対」が7割超となった結果に関し「移設をこれ以上、先送りすることはできない」と官邸で記者団に語った。普天間の固定化を避ける必要があるとして、対話で理解を要請する方針だ。沖縄県の玉城デニー知事との会談を3月1日に行う方向で調整。ただ玉城氏は工事中止を要求すると表明しており、国と県の対立激化は必至だ。

 玉城氏は25日の県議会答弁で、政府に対し「断固たる民意を受け止め、これまでの方針を直ちに見直し工事を中止するよう強く求める」と訴えた。普天間飛行場の一日も早い閉鎖・返還のため「県が再三求めた対話に改めて応じていただきたい」と述べた。

 首相は「県民投票の結果を真摯に受け止める。これからも基地負担軽減に向けて全力で取り組む」と強調。辺野古移設は「ただ単に新たな基地を造るということではなく、危険な状況にある普天間飛行場を移設するためだ」と説明した。玉城氏との会談に応じる考えで「全力で対話を続けたい」と言明した。ハガティ駐日米大使は県民投票に関し、辺野古移設は普天間返還のための「唯一の解決策だ」と大阪市内で記者団に語った。(共同)