Monday, March 04, 2019 9:29 AM

AI倫理の報告書作成へ ユネスコ、議論けん引図る

 世界で人工知能(AI)の技術開発が急速に進む中、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は4日、AIの活用に伴う倫理や原則の在り方を話し合う国際会議をパリの本部で開いた。アズレ事務局長は演説でユネスコの諮問委員会がこの問題に関する報告書作成に取り組むことを明らかにし、国際的な議論のけん引を図る意欲を示した。会議は日本政府が資金を支援した。

 AIの活用は人間の生活にかつてない影響を与える可能性があり「機械にどこまで決定させるのか」「禁止すべき領域はあるか」などさまざまな重要問題をはらんでいる。ユネスコは科学技術の倫理を扱う国際機関として、世界的な規範の策定を視野にAIの倫理に関して検討を始めた。

 アズレ氏は会議の冒頭演説で「この世界的な問題は多国間、多分野の枠組みで取り扱うことが欠かせない」と訴え、ユネスコの科学技術倫理委員会が新たな報告書をまとめると表明した。(共同)