Tuesday, March 05, 2019 9:38 AM

乳児用液体ミルク解禁 消費者庁が初の表示許可

 江崎グリコと明治は5日、自社が製造する液体ミルクについて、消費者庁から「乳児用」「母乳の代替食品として使用できる」と表示して販売する許可を受けたと発表した。グリコは同日午後、国内メーカーとして初めて、自社のインターネットのサイトで販売を開始、11日から全国の店頭で販売する。明治は13日に商品を発表する。消費者庁の許可は健康増進法に基づくもので、液体ミルクに「乳児用」などの表示を認めるのは初めて。

 常温でも長期保存が可能で、東日本大震災や熊本地震、昨年9月に発生した北海道の地震でも海外製品が救援物資として送られた実績がある。今後、自治体などの備蓄が進む可能性がある。

 お湯を沸かさずに、哺乳瓶に移し替えるだけで飲ませることができるため、内閣府の男女共同参画会議も育児の負担軽減につながるとして流通を求めていた。ただ、母乳で育てる考え方や粉ミルクが普及していることもあり、被災地で敬遠されたケースもある。安全性の確保と理解を広げられるかが課題となる。(共同)