Thursday, March 28, 2019 10:24 AM

EPAで欧州産品輸入急増 豚肉54%、ワイン42%

 財務省が28日発表した2月の品目別の貿易統計によると、欧州連合(EU)からの豚肉輸入が前年同月比で54%増えた。ワインは42%、チーズは30%それぞれ伸びた。2月に日欧経済連携協定(EPA)発効による関税の削減や撤廃があった。関税下げなどを見越して業者が発効前の輸入を抑えた影響も含まれるとみられるが、国内の畜産農家には先行きへの警戒感が広がっている。

 EPA発効で、EUからのワインの関税は即時撤廃され、豚肉やチーズの関税は段階的な引き下げが始まった。EUからの2月の輸入量は豚肉が約3万6千トンで、デンマークやスペインなどからの輸入が増えた。チーズは約8千トンでフランスやイタリアなどからの分が伸びた。ワインは約1469万5千リットルでスペインやイタリア産が増えた。

 1月分のEUからの輸入を見ると、前年同月比で豚肉が50%減、チーズが6%減、ワインが41%減といずれも減少。2月が日欧EPA発効後、初の統計となる。輸入を繰り延べる短期的な特殊要因も読み取れるため、関税引き下げや撤廃の実質的な効果を確認するには今後の推移を見る必要がありそうだ。(共同)