Thursday, March 28, 2019 10:26 AM

日中、4月に先端技術対話 AI協力や知的財産権で

 政府は、先端技術協力に関する初の日中対話を4月2日に北京で開催する方向で最終調整に入った。6月に見込まれる習近平・中国国家主席の来日に向けた環境整備の一環。複数の日中関係筋が28日、明らかにした。中国が急ピッチで開発を進める人工知能(AI)分野での連携や、知的財産権の保護強化について協議する。

 米中貿易摩擦を抱える中国には、日本との先端技術協力に乗り出すことで、日米関係にくさびを打ち込む狙いがあるとみられる。日本は中国の知的財産権侵害に反発する米国と足並みをそろえつつ、日中間での意思疎通を慎重に図る構えだ。思惑が異なる双方がどこまで認識を共有できるかが焦点になる。

 「日中イノベーション協力対話」と名付けられた対話を巡り、双方は28日までに、外交当局、経済官庁の関係者で構成することで合意した。初会合には外務省の山崎和之外務審議官、経済産業省の寺沢達也経産審議官らが出席。中国からは、外務省のほか国家発展改革委員会、商務省の幹部が参加する。(共同)