Friday, March 29, 2019 10:43 AM

大胆ドレスは「罪」? エジプト女優やり玉に

 女性は外出時の露出を避けるべきだとされるイスラム諸国で、ファッションは大きなテーマだ。エジプトでは脚を大胆に見せるドレスを着た女優が公の場に登場し、注目を浴びた。一部の反発を買い、刑事事件になりかねない騒ぎとなった。女優は謝罪したものの「何を着るかは個人の自由」と強調する。今後も自分のスタイルを貫き、社会の認識を変えていきたいと訴える。

 問題となったのは昨年11月、カイロ国際映画祭でエジプト人女優ラニア・ユーセフさん(45)が着ていたドレス。黒色のレース地のロングスカートから太ももから下が透けて見え、いわゆるセクシーなデザインだ。赤いカーペットの上でポーズを取る写真はたちまち拡散した。

 「裸を見せられているようだ」「品位を欠く」。会員制交流サイト(SNS)は炎上。エジプトの文化や伝統を傷つけたと主張するサミール・サブリ弁護士(68)は、売春撲滅法が定める「ふしだらな行為をあおった罪」などに該当するとラニアさんの訴追を求めた一人だ。取材に対して「彼女にも権利はあるが、人が快適に過ごす権利を侵してはならない」と不快感をあらわにした。(共同)