Thursday, September 08, 2016 11:52 AM

決まらぬ停戦、死傷者増大 アレッポ、米露合意遠く

 シリア内戦を巡り、米国とロシアが交渉を続ける北部アレッポでの停戦実現が遅れている。最大の激戦地アレッポを手始めに、全土での停戦と和平交渉再開につなげる構想。しかしイスラム過激派を停戦対象に加えることの是非や、アサド大統領の処遇を巡る不一致が障害となっているもようだ。政権軍による化学兵器使用も指摘され、民間人を含む死傷者だけがひたすらに増え続けている。

 ロシア政府によると、米露は8日にも外相会談を行う。12日からのイスラム教の犠牲祭を前に、流血を止められるか。

 アサド政権と反体制派の和平交渉を仲介する国連は8月11日、アレッポと周辺の戦闘地域に取り残された民間人に支援物資を搬入するため「週に48時間の停戦」を米露に要請。内戦では米国が反体制派を、ロシアがアサド政権をそれぞれ支援しており、停戦実現には両国の合意が不可欠だ。(共同)