Thursday, September 08, 2016 11:55 AM

政策金利を据え置き 欧州中銀、効果見極め

 欧州中央銀行(ECB)は8日、ユーロ圏19カ国の金融政策を決める理事会をドイツのフランクフルトで開き、民間銀行がECBに余剰資金を預ける際に手数料を課す「マイナス金利」を0.4%で維持するなど政策金利の据え置きを決めた。国債などを買い取って市中に資金を流し込む量的金融緩和の期限の延長が取り沙汰されていたが、見送った。これまでの政策効果を見極める。

 ECBは2%弱の物価上昇を目標に掲げているが、ユーロ圏の8月の消費者物価上昇率は0.2%にとどまった。3年近く1%を下回っており、追加緩和は避けられないとの見方は依然強い。ECBは物価と景気の動向を丹念に点検し、追加緩和の是非を慎重に判断する構えだ。

 ECB理事会の決定を受け、8日の外国為替市場でユーロ相場は一時、対ドルで上昇した。(共同)