Wednesday, April 24, 2019 10:35 AM

メキシコに大勢の待機移民 米政権の送還制度3カ月

 トランプ政権が難民申請中の移民をメキシコに送還し、待機させる制度を導入してから3カ月。米国では人権団体などが取り消しを求めて起こした裁判が続いているが、メキシコの国境の町ティフアナは、米国から送り返された大勢の移民らであふれ、指定された1カ月以上先の手続き開始を待っていた。

 米当局は今後も多くの移民をメキシコに送還する方針。メキシコ南部では、計5千人以上の新たな移民集団(キャラバン)が米国を目指して北上中で、混乱が拡大する懸念も強まっている。

 「手続きが始まるまでメキシコで待てと指示された。動物のように扱われ、反論しても無駄だった」。中米グアテマラ出身の女性(31)が娘(6)を抱えながら話した。治安悪化が著しい母国を逃れ、サンディエゴに不法入国したのは19日。事情聴取され、数時間後にはティフアナに送還された。米当局から手渡された数ページの書類には「手続きのため6月11日に国境検問所に来ること」と書かれてあった。(共同)