Friday, April 26, 2019 10:15 AM

米、為替協議を要請 円安誘導阻止、貿易交渉で

 日米両政府は25日午後(日本時間26日午前)、ワシントンで財務相会談を開いた。ムニューシン米財務長官は円などの意図的な通貨安誘導を阻止する「為替条項」の導入を念頭に、貿易交渉の枠内で為替問題を協議するよう正式に求めたが、麻生太郎財務相は反論。平行線に終わり、扱いは両氏で引き続き話し合うことにした。茂木敏充経済再生担当相はライトハイザー米通商代表と会談し、農産物や自動車といった物品関税交渉の早期決着を目指すと確認した。

 関係閣僚は26日午後(同27日午前)の日米首脳会談の前に両首脳へ結果を報告する。日本は貿易交渉から分離し、法的拘束力のない形にとどめた環太平洋連携協定(TPP)方式を防衛線に設定。一方、貿易赤字削減を狙うトランプ大統領は輸出入の動向に関係する為替に強い関心を示しており、首脳会談を経て日本側が譲歩を迫られる可能性もある。

 為替条項を巡る本格的な議論は関税分野の大枠決着後になる見通しだ。(共同)