Friday, September 09, 2016 9:54 AM

金融持ち株会社の企業投資禁止を FRB、議会に報告書

 米連邦準備制度理事会(FRB)は8日、金融持ち株会社による事業会社への投資は、金融安定を損ねる恐れがあるとする報告書を議会に提出した。企業の株式や持ち分などを引き受けて一定期間後に売却する「マーチャント・バンキング」への金融持ち株会社の関与を法律で禁止するよう求めている。

 制約はあるものの金融持ち株会社はマーチャント・バンキングを通じて、投資先企業の株式を100%保有することも可能。投資先企業の巨額損失発生などが金融機関の経営の健全性を揺るがす恐れがあると指摘。金融システム全体を不安定にするリスクにつながりかねないことを懸念した。

 報告書はまた、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーの金融持ち株会社2社にだけ認められている石油抽出施設や穀物保管倉庫の保有などについても「安全性や健全性に対する懸念と同時に(他社との)競争上の問題もある」とし、現状を見直すよう勧めている。(共同)