Friday, September 09, 2016 5:58 PM

南欧首脳、成長戦略目指す 規律重視のドイツけん制

 ギリシャやフランス、イタリアなど南欧州7カ国は9日、アテネで首脳会議を開き失業対策や難民問題などを協議、欧州連合(EU)の成長戦略推進に向けて結束することを盛り込んだ「アテネ宣言」を採択した。16日のEU首脳会議を前に南欧諸国が連携し、厳格な財政規律を軸としてEUの外交・経済政策を主導するドイツをけん制した。

 議長国ギリシャのチプラス首相は会議後の共同記者会見で「成長や雇用を促進する政策が必要だ」と強調し、EUに緊縮一辺倒の政策の転換を求めた。フランスのオランド大統領もテロ対策など安全保障の強化や、成長を伴う財政政策など欧州の安定と発展に向け、団結を訴えた。

 EU各国は英国離脱後の新たな欧州統合の進め方を模索している。南欧7カ国の首脳らは、EUの将来像を協議していく上で南欧の意向が反映されるよう各国の立場を確認した。(共同)