Friday, May 17, 2019 10:23 AM

甲武信、エコパーク登録へ ユネスコ諮問機関が勧告

 文部科学省は17日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問委員会が埼玉、東京、山梨、長野の4都県にまたがる甲武信ケ岳(2475メートル)周辺地域を生物圏保存地域「エコパーク」に登録するよう勧告したと発表した。勧告は尊重されるのが通例で、6月17〜21日にパリで開かれる国際会合で登録が正式決定する見通し。勧告通り登録されれば、国内のエコパークは計10地域となる。

 名称は「甲武信ユネスコエコパーク」となる見込み。登録対象は、2000メートル級の山が連なる山岳地帯から埼玉県秩父市や山梨県甲州市の市街地までを含む約19万ヘクタール。中心地域は秩父多摩甲斐国立公園に指定されている。

 勧告は、この地域が荒川や多摩川など主要な河川の水源域になっていると強調。絶滅危惧種のチョウなど多くの希少な生き物がすみ、木材や果樹、高原野菜の生産地でもあることや、生物多様性の保全に向けた研究活動も評価した。(共同)