Tuesday, July 02, 2019 10:41 AM

TOEIC共通テ参加せず 運営側「対応困難」

 英語検定試験「TOEIC」を運営する国際ビジネスコミュニケーション協会は2日、大学入試センター試験の後継となる大学入学共通テストへのTOEICの参加を取り下げると発表した。同協会は「実施運営などの処理が当初想定していたよりかなり複雑なものと判明した。責任を持って対応を進めることが困難と判断した」と説明している。

 文部科学省が全国の高校に昨年実施したアンケートでは、2020年度に3年生として共通テストの英語民間検定試験を受ける見通しの生徒のうち、TOEICの受験が想定されていたのは約2%。大学のほか、受験生を抱える高校や予備校などに影響があるとみられるが、文科省の担当者は「限定的だ」と強調した。取り下げを受け、共通テストに関する運用指針を一部修正する。

 柴山昌彦文科相は閣議後の記者会見で「受験生が不利益を被ることがないよう、大学入試センターと協力し高校や大学に周知したい。TOEIC受験を目指した人は、残念だと思う」と述べた上で、取り下げはやむを得ないとの考えを示した。(共同)