Friday, July 05, 2019 10:40 AM

韓国慰安婦財団が正式解散 日本反発、合意履行を要求

 2015年の従軍慰安婦問題に関する日韓合意に基づいて韓国で設立され、元慰安婦らへの現金支給事業を担った「和解・癒やし財団」が正式に解散したことが5日、分かった。財団は6月17日付で解散登記を申請し、7月3日に当局から完了通知を受け取った。財団関係者が明らかにした。

 韓国政府が昨年11月に解散を決定、手続きが進んでいた。財団を合意の根幹部分と位置付けてきた日本政府は反発し5日、合意を履行するよう外交ルートを通じて韓国政府に重ねて求めた。元徴用工問題や日本の輸出規制強化で対立が鮮明化する中、財団の正式解散で、日韓関係改善の手掛かりはさらに失われた。

 文在寅大統領は財団について、活動休止状態が続き「運営費や維持費だけが支出されていた」とし、解散はやむを得ない措置だったと強調。文氏は、合意の破棄や再交渉は求めないとしていた。(共同)