Thursday, September 15, 2016 10:02 AM

核実験自制へ協議本格化 米の国連安保理決議草案

 米露など核保有五大国は15日までに、包括的核実験禁止条約(CTBT)採択から9月で20年となったのを機に核軍縮に関する共同声明を近く発表することを決めた。オバマ政権は声明発表を弾みとし、全ての国に爆発を伴う核実験の自制を要求する国連安全保障理事会決議案の採択を目指し、協議を本格化させる。

 安保理内では北朝鮮が5回目の核実験を強行したことへの反発が強く、決議案採択に向けた機運が高まることへの期待感も一部にあるが、安保理関係者は14日、「まだ解決すべき問題が残っている」と述べ、合意にはまだ時間がかかるとの見通しを示した。

 当初の決議案草案に盛り込まれていた決議違反に対する制裁に道を開く「国連憲章7章の下で行動する」とした部分や、核実験の監視体制確立に向けた定期的な報告義務は、中露の反対で改訂版からは削除された。今後の協議でさらに修正される可能性もある。(共同)