Monday, September 09, 2019 10:53 AM

殺人罪の2邦人初公判 カンボジア、社会に衝撃

 世界遺産のアンコールワット遺跡群で知られるカンボジア北西部シエムレアプで3月、借り上げた乗用車の運転手を殺害したとして殺人罪に問われた日本人の男2人の初公判が9日、シエムレアプの裁判所で開かれた。検察側は「凶器を事前に準備するなど計画的な犯行だ」と主張したのに対し、弁護側は殺意に関し争う姿勢を示した。

 内戦が長く続いたカンボジアで日本の復興支援は高い評価を受けており、非政府組織(NGO)を通じた民間交流も活発だ。対日感情が良好な中で起きた今回の事件は、現地社会に衝撃を与えた。

 2被告は無職、中茎竜二被告(24)と同、石田礼門被告(23)。石田被告は元陸上自衛官で、中茎被告も初公判で自衛隊での勤務経験があると述べた。現地報道などによると、2被告は借り上げた車でシエムレアプを移動中、地元の運転手フム・チャンさん=当時(40)=を刃物で殺害したとされる。奪った車で逃走中に事故を起こし、逮捕された。(共同)