Friday, September 13, 2019 10:32 AM

アフリカの女性の生活向上を人工知能で支援

 アフリカの女性の生活水準向上を支援する非営利団体が、人工知能を活動に活かしている。

 フォーブス誌によると、グリーン・ガールズ機関(Green Girls Organisation)と呼ばれる同団体は、太陽光を発電燃料とする照明器具の組み立て方と販売方法をサハラ砂漠以南のアフリカで女性に教えるほか、生物分解器を使って作物のための肥料と、調理のためのメタン・ガスを生成する方法を研修している。

 同機関はその活動のなかで、現地の村落にとって最適のエネルギー戦略を立てるために、人工知能アルゴリズム「MNKB92」を使っている。「人工知能のような最新技術を活用し、アフリカの農村地域に住む女性と少女らにクリーン・エネルギーを安価に供給したい」と、設立者のモニーク・ツムンギア氏は話す。

 同団体は、必要な資材を無料で提供するが、肥料とソーラー照明の売り上げの40%を手数料として受け取る。

 同団体は最近、そういった活動が評価されて、ビザ(Visa)主催の「ソーシャル・インパクト・チャレンジ」で10万ドルの賞金を獲得した。

 同団体が活動する農村では、電力が生活を大きく向上させている。新しい村で活動を開始する時点では、夜間は真っ暗の状態だが、活動を終える時点では、照明が灯るようになる。人々は、日没後でも本を読んだり家事をできるようになった。

 「識字率を70%向上させることができている」とツムンギア氏は話す。

 また、バイオガスを生成できることで、森や潅木地帯に入って焚き木を集めてくる必要はなくなる。女性たちにとって森に入ることは、性的嫌がらせや暴行にさらされかねない危険な行動だ。

 かまどで焚き木を使うことは、毎年数百万人という女性と子どもの肺疾患による死亡につながっている。メタン・ガスの調理では煙が生じないという利点もある。

 同団体は、2015年の設立以来これまでにカメルーンや中央アフリカ、コンゴ民主共和国を含む複数国の33の農村で3000人以上の少女と600人以上の女性に研修を提供した。

https://www.forbes.com/sites/devinthorpe/2019/09/06/using-ai-as-a-guide-this-organization-fights-climate-change-by-empowering-women/#31e2a1e7427b