Wednesday, September 18, 2019 10:27 AM

サウジ石油生産、月内復旧 政府発表、先物相場反落

 サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は17日、西部ジッダで記者会見し、攻撃で停止した石油施設の復旧が進んでおり、今月末までに生産量が通常に戻るとの見通しを示した。原油供給は従来通り継続できると強調した。生産の完全回復までに長期間を要する可能性が指摘されたが、早期復旧が進めば世界経済や原油価格への影響は抑えられそうだ。

 日本国内でもガソリン価格や電気料金の上昇などが懸念されたものの、消費者や企業の負担が増える事態はひとまず回避される公算が大きくなった。市場では供給不安が後退し、17日のニューヨーク原油先物相場は指標の米国産標準油種(WTI)の10月渡しが前日比3.56ドル安の1バレル=59.34ドルと大幅に反落して取引を終えた。

 韓国大統領府によると、サウジのムハンマド皇太子は18日、韓国の文在寅大統領と電話会談し、石油施設は「10日以内に生産量の100%回復が可能だ」と述べた。(共同)