Monday, September 19, 2016 10:16 AM

ドイツ与党、首都で大敗 テロ続発で難民に警戒感

 難民保護申請者のテロが7月に相次ぎ、難民らへの警戒感が強まるドイツで18日、首都ベルリン特別市(州と同格)の議会選が行われた。市選挙管理委員会によると、難民らの受け入れ継続を表明したメルケル首相の与党キリスト教民主同盟(CDU)は得票率が17.6%で、前回選挙から5.7ポイント減らし大敗した。

 メルケル氏は一夜明けた19日の記者会見で「非常につらい結果で、首相、党首として責任がある。難民政策の説明が不十分だった」と認めた。一方で、受け入れる難民数の上限設定には応じない姿勢を強調、従来の難民政策を維持する考えを示した。

 市議会選は来年秋の連邦議会(下院)選の前哨戦。CDUは4日のメクレンブルク・フォアポンメルン州議会選に続く敗北で、連邦議会選で首相4期目を目指すと目されているメルケル氏の権力基盤が揺らぐのは必至。同氏に対し、寛容な難民政策の転換を求める圧力が強まりそうだ。(共同)