Tuesday, October 15, 2019 10:33 AM

ポピュリズム政策が原動力 ポーランド与党、民意獲得

 13日のポーランド下院選で、愛国主義を掲げる保守与党「法と正義」が大勝した。報道統制など強権的な手法を推し進め、ばらまき型の露骨なポピュリズム(大衆迎合主義)政策で民意をつかんだ。国内外の懸念は強まる一方だが、同党は着々と権力基盤を固めている。

 「われわれは政策を進める信任を得た」。党首のカチンスキ元首相は13日、党員らに宣言した。主な支持基盤は経済発展の恩恵を受けにくい地方の低所得者層だ。

 同党は2015年に政権に返り咲き「改革」と称してメディアや司法の統制を強めた。政権に近い人物が送り込まれた公共放送は選挙戦で与党の動きを連日報じ、米メディアは公共放送を「政権最大の後援者」とやゆした。また、政権に対するチェック機能が弱まるとの批判の中、法相が検事総長を兼任する法を制定した。(共同)