Tuesday, September 20, 2016 5:45 PM

法王「平和のみが神聖」 神の名悪用したテロ批判

 ローマ法王フランシスコは20日、イタリア中部アッシジで開催されたキリスト教やイスラム教、仏教などの指導者らによる対話集会「宗教者サミット」で演説し「戦争ではなく、平和のみが神聖だ」と述べ、神の名を悪用して繰り返されるテロや暴力を批判した。

 過激派組織「イスラム国」(IS)などのテロで宗教対立の深刻化が懸念される中、各宗教の指導者たちは「神の名を語り暴力やテロ、戦争を正当化する者は、神の道に従っていない」と訴え、信仰の違いを超えて平和を呼び掛ける文書に署名した。

 サミットでは、紛争や難民問題などを協議。法王は演説で、中東などからの難民や移民が殺到するギリシャ東部の島を訪問したことに触れ「難民らの目の中に、戦争の悲哀や平和を渇望する苦しみを見た」と語り、出席者と共に戦争被害者のために黙とうをささげた。(共同)