Wednesday, September 21, 2016 10:22 AM

「ら抜き」が初の多数派に 8割が「日本語大切」

 「ら抜き言葉」のうち「見れる」「出れる」という表現を普段使う人の割合が、「見られる」「出られる」を使う人をわずかに上回ったことが21日、文化庁の2015年度国語に関する世論調査で分かった。1995年度の調査開始以来、複数のら抜き言葉の浸透度合いを定期的に尋ねているが、使う人が多数派になった例は初めて。

 一方、「食べられる」「来られる」「考えられる」の三つは「ら抜き」を使う人の方が少なかった。「日本語を大切にしている」と78.5%が答えており、文化庁の担当者は「言葉の乱れが進んでいるわけではない。新聞など活字で『ら抜き言葉』は使われておらず、特に『見れる』『出れる』といった短い言葉で、話し言葉と書き言葉の使い分けが進んでいるのでは」と話している。

 「初日の出が見れた」を使う人は48.4%(10年度調査47.2%)で、「見られた」は44.6%(同47.6%)。「早く出れる?」は45.1%(同44.0%)で「出られる?」は44.3%(48.0%)だった。16〜19歳では「見れた」が76.2%、「出れる」が60.7%を占めるなど、若い世代ほど定着していた。(共同)