Thursday, September 22, 2016 10:39 AM

平和条約進展へ準備加速 日露外相、10月にも再会談

 岸田文雄外相は21日午後(日本時間22日朝)、ロシアのラブロフ外相とニューヨークで会談し、12月のプーチン大統領来日に向け、岸田氏がロシアを訪れラブロフ氏と再会談することで合意した。10月下旬にも訪問する。平和条約締結交渉の進展を目指し、準備を加速させる。日本による経済協力案の具体化を進めるため、シュワロフ第1副首相の来日も固まった。一連の取り組みで、最大の懸案である北方領土問題を打開できるかが焦点となる。

 安倍晋三首相は、プーチン氏来日を機に領土問題を前進させ、平和条約締結への道筋をつけたい考え。これに関し、首相は21日、バイデン副大統領とニューヨークで会談し、北方領土問題について「本気で解決したい。プーチン氏と話をすることでしか解決できない」と理解を求めた。クリミア半島の強制編入を巡る対ロシア制裁を継続する考えも伝えた。

 首相は12月に向け、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)に合わせ、プーチン氏と会談する予定。外務省高官による平和条約締結交渉や次官級の戦略対話の調整も進める。領土問題では日露間で、北方四島のうち歯舞群島と色丹島を先に引き渡す「2島先行返還」論が再浮上しており、この案を含め、協議が進む可能性がある。(共同)