Monday, September 26, 2016 10:19 AM

春日大社の国宝太刀に純金 メッキ説覆す、X線で判明

 春日大社(奈良市)が所蔵し、植物や鳥の繊細な彫金が入った平安時代の国宝「金地螺鈿毛抜形太刀」(総長96.3センチ)のつばや柄などの金具部分が、従来考えられてきたメッキではなく、ほぼ純金だったことが分かり、春日大社が26日、発表した。

 儀式用に使われていたと考えられており、完全な形で残る毛抜形太刀は他に伊勢神宮(三重県)にしかない。春日大社は「国内の同時代の太刀には類例がなく、画期的な発見だ」としている。

 春日大社によると、太刀のレプリカを作るため、素材の分析を奈良文化財研究所に依頼。エックス線CTスキャンや蛍光エックス線分析などをした結果、金具の大部分がほぼ純金と判明した。22〜23金とみられるという。(共同)