Wednesday, February 12, 2020 9:25 AM

シリア内戦、最終攻防へ ロシア主導、トルコ窮地に

 【イスタンブール共同】シリア内戦が最終的な攻防の局面に入った。反体制派最後の拠点である北西部イドリブ県で、アサド政権軍が、反体制派を支援するトルコと相次ぎ衝突。内戦突入以来、最大規模の交戦に発展している。政権軍がイドリブ県を奪還すれば事実上、内戦の勝利を意味する。シリアの後ろ盾のロシアが主導権を握っており、トルコと反体制派は窮地に陥った。

 内戦は2011年の反政府デモを端緒に始まった。反体制派を支援する米国やトルコと、アサド政権を支えるロシア・イランとの代理戦争、過激派組織「イスラム国」(IS)の台頭など、構図が複雑に変化してきたが、国家間の大規模衝突は慎重に避けられてきた。

 ロシア代表団が先週末にトルコ入りし、対応を協議したが、結論は出なかった。12日には両国首脳が電話で会談したが、連携を確認するにとどまった。トルコ軍がシリア軍と全面衝突するシナリオも現実味を帯びる。